今回の記事は、「『死にたい』『消えたい』と思ったことがあるあなたへ」という本を読んで、人にオススメしたいという気持ちを込めて書きます。この記事もまた、「死にたい」「消えたい」と思ったことがある人に届いたらいいなと思います。
今日ご紹介するのはこちら。「『死にたい』『消えたい』と思ったことがあるあなたへ」。
本書は河出書房新社が「14歳の世渡りシリーズ」というテーマで出版している本の一つ。25名のいろんな職業の人たちから「死ぬこと」「生きること」についてのメッセージを記しています。
結論:「死にたい」「消えたい」と思う人へ。とにかく多くの人の言葉に触れてほしい。
仕事柄、「死にたいのです」という人にたくさん出会います。
気持ちが落ち込んで、思わず言っちゃう「死にたい」
なんだか寂しくて、誰かに必要としてもらいたくて言っちゃう「死にたい」
そして、本当に自分の生きる理由がわからなくて辛すぎて「死にたい」とも言えない状態。
たくさんの「死にたい」気持ちに触れてきました。
実際に亡くなる方もいらっしゃいました。
私と話している中で、一緒に前を向ける人もいます。でも、言葉にできないくらい傷ついていて、未来が不安すぎて、やっとのことで言えた「死にたい」「消えたい」の言葉に対して、私が何を言ったって何の役にも立たない状況もたくさんあります。
でも人によって、誰の言葉が胸に刺さるかは様々で、偉大な人の言葉で救われる人もいるし、同世代の友人がつぶやいた言葉に救われたと感じる人もいます。
だからこそ、いろんな人の言葉を聞いてみてほしいのです。どこかで、誰かが、あなたと同じ気持ちで生きているかもしれない。その人の言葉に共感するかもしれない。その人が考えていることを聞いて、自分も新しいことを考えてみるかもしれない。全く違う考え方を持っている人の言葉に、ガツンとやられて気が変わるかもしれない。「こんな考え方があるんだ」って思うことがあるかもしれない。
本は魔法です。どこかの知らない誰かの言葉がしまってあります。それを開けてみてほしいのです。
それがこの本をオススメする理由です。あなたがどう感じるか、開いてみてほしいです。
著者一覧(目次順)
- 磯野真穂(主婦)
- はるな檸檬(漫画家)
- 磯野真穂(文化人類学者)
- 末井昭(作家)
- 今井出雲(ソーシャルワーカー)
- 向谷地生良(ソーシャルワーカー)
- 松本俊彦(精神科医)
- KOHH(ラッパー)
- うかうか
- 春名風花(女優・声優)
- 水谷緑(漫画家
- 村明子・さくらいまい(東京自殺防止センター相談員)
- 斎藤環(精神科医)
- 小野ホリデイ
- 整形アイドル轟ちゃん(YouTuber)
- 藤井美穂(女優・プラスサイズモデル)
- 水島広子(精神科医)
- 齋藤陽道(写真家)
- やばいちゃん(漫画家・イラストレーター)
- モモコグミカンパニー(”楽器を持たないパンクバンド”Bish)
- ハルオサン(漫画家)
- 小林エリコ(文筆家)
- 橘ジュン(NPO法人BONDプロジェクト代表・ライター)
- pha(文筆家)
- 岩崎航(詩人)
はまだの気になる人
精神保健福祉士という仕事柄、有名なのはやっぱり斎藤環さんとか、水島広子さんとか、向谷地生良さんとか、松本俊彦さんです。
彼らの文章はもちろん素晴らしいのですが、今回私がガツンと来たのは
はるな檸檬さん。
内容を書いてしまうとネタバレになってしまうので書きませんが、言葉がね、ガツンと心に入ってきます。しかも、尊敬するブッダについて書いてありますが、ほんと、もう、そこ。私もめっちゃ尊敬しているところです!となります。ブッダの教えは哲学ですよね。
あとは、私がYoutubeで見まくっているこの方。
整形アイドル轟ちゃん
もうね。YouTubeが凄まじいのです。自分をありのまんま、否定せずに出している。彼女のYouTubeは心に刺さります。アンチのコメントに向き合う姿勢もすごいんです。尊敬しているのです。本書の、彼女の「いいね」についての話もぜひ読んでもらいたい。
終わりに
私はメンバー(利用者)の話を聞いている時に、「私と話して、今一時的に気持ちが楽になっても、家に帰ったら彼(彼女)はまた辛くなるだろう。家で気持ちを前向きに保つことってどうしたらできるだろう。」って思っていました。
その時に必要なのが、やっぱり本やYouTubeだと思います。
人は生き物に依存すると辛い。友人も恋人も、辛くても近くにいられない時があるし、ペットだって寝てる時や死ぬ時がある。でも本はいつでも手に取れて、必要な時に助けてくれます。最高の一冊に出会えた人は本当にラッキーだし、出会えていない人はこれから出会うためにたくさん本を読んでほしい。
YouTubeもすごいもので、元気がでる動画に出会えたならば、辛い時に聞き流すことができます。映像と音声の力はすごい。これは今の時代に生まれたからこそ手に入れられた産物だと思います。
私もいつか、人に力を与える発信ができたらなと。日々模索している毎日です。