ポイント
この記事は、アダルト・チャイルドに興味を持った時に読んでいただきたいものです。どんなサイトで情報が得られるか、どんな本を読んだらいいかなど、やるべきこと5つをお伝えします。
アダルト・チャイルド(AC)とは
アダルト・チャイルド(以下、AC)とは、1970年代にアメリカ人ソーシャルワーカーのクラウディア・ブラックが提唱した概念です。子供の頃に、親がアルコール依存症や薬物依存症だったり、DVなどの暴力問題があったりと、平和な気持ちで幼少期を過ごせなかった人たちをACと呼びます。
彼らは大人になってから人間関係などのトラブルを抱えることが多いと言われています。それはどうしてか。小さい頃に辛い思いをしてきた人は、自分を好きになれなかったり、人を信じられなかったり、自分の人生に意味を見つけられなかったりします。それが理由で、自分の友人や恋人に対して、強い執着心を持ったり、本心を語ることができなかったりと、辛い思いをする時があるのです。
アダルト・チャイルドかも?と思った理由には、身近な人と上手に関係を作ることができないということが理由にありませんか?
もし、「自分はACかも?と思ったら」
ここでは、もし「自分はACかもしれない?」と思った時にとるべき行動5つをご紹介します。
インターネットでチェックリストをやってみる。
「アダルト・チルドレン チェックリスト」と検索したら、たくさんチェックリストが出てきます。
中でも、こちらのアスク・ヒューマン・ケアのサイトはオススメです。
https://www.a-h-c.jp/article/4952
ACには5つのタイプがあります。
1)ヒーロー(家族の期待を一身に背負ったタイプ)
2)身代わり(家族の問題を行動化するタイプ)
3)いなくなった子(存在しないふりをして生き延びたタイプ)
4)道化師(おどけた仮面を被って不安を隠してきたタイプ)
5)世話役(親や周囲の面倒をみてきたタイプ)
名前を見るだけでも、「あ、私だ!」と思うものがあるんじゃないでしょうか?詳しくはサイトに載ってるのでご覧下さい。
本から情報を得る。(オススメの本をお伝えします!)
アダルト・チャイルドが自分と向きあう本(アスク・ヒューマン・ケア)
なんだか、アスク・ヒューマン・ケアの回し者みたいですが(笑)この本は素晴らしかったです。
私も大切な人が「自分はACかも」と悩んでいた時期にACについて勉強しました。いろいろと本を読みましたが、これが一番良かった。その人も「これは自分のことをそのまま書いている。」と言っていたので、意味のある本に出会ったなと感じました。
アダルト・チャイルドが人生を変えていく本(アスク・ヒューマン・ケア)
こちらは未来編です。ACである自分と、どう向き合っていくのか。どう生きていくのかについて書かれています。結婚とか、家族を持つことについても書いてあります。こちらもその人に勧めたら「いや、自分のことを考えるのにいっぱいいっぱいなのに、未来のことなんて考えられない。」と言ったことを思い出します。いつか彼が読めたらいいなぁ。
私ってアダルトチルドレンだったの?心を癒やすセラピー(阿部ゆかり著)
カウンセラーの 阿部ゆかりさんが書いています。漫画で書いてあってわかりやすい。
阿部さん自身の辛かったことや癒やしの体験も書いてあります。「ああ、自分と同じ気持ちの人がいるんだ」と思うのではないでしょうか。あまり文字ばかりの本は読みたくない、という人がいたら、こちらを紹介しようと思っています。
■ YouTubeで「アダルト・チルドレン」と検索!
今やYouTubeには何でもあります!
こちらの動画は、淡々とACの行動パターンを説明してくれています。
静かな言葉で説明してくれているのがいいです。うるさいと辛いですからね。
こちらの動画も、静かに説明していて良いです。
動画を検索する時の注意ですが、ネガティブな情報を表に出している動画ではなく、見る相手に優しい動画を探してほしいです。「AC=不幸な人」のようなサムネを出している動画はオススメできません。なぜなら、ACということで不幸だなんてことはないからです。
自分が今一番辛いと思っていることを書いてみよう。(原因はACにあるかもしれない)
ACのチェックリストや動画を見るとわかってくると思いますが、ACにはいろいろな種類があります。
あなたが今、辛いと思っていることはなんですか?
人にNOと言えないことですか?
恋人の行動が気になって気になって仕方がないことですか?
怒りが抑えられないことですか?
自分の困っていることを書き出してみましょう。そうすると、本でも動画でも、自分が確認するべき箇所がわかってきます。ぜひぜひ、自分を見つめてみましょう。
自助グループを探してみよう。(2020年12月更新)
これはちょっと上級者かもしれません。
もし、同じ悩みや境遇を持つ人とつながりたいと思ったら、自助グループというものがあります。
ACA(アダルト・チルドレン・アノニマス)
アダルトチルドレン本人のためのミーティングを開催しています。(現在コロナウイルスの影響でお休みのところも多いみたいです。)
男女共同参画センター(横浜)
https://www.women.city.yokohama.jp/y/self-help-group/
こちらは横浜の男女共同参画センターの案内です。自助グループについての情報の中に、アダルト・チルドレンのミーティングについても載っています。
Al-Anon(アラノン家族グループ)
こちらも有名な自助グループ。アルコールで影響を受けた人たち、アダルト・チルドレンを含むその家族を対象とした自助グループです。
あくまで、人とつながりたいと思った場合にチェックしてみて下さい。
無理に行くようなものではありません。物事にはタイミングがあります。
終わりに
先程ご紹介した本「アダルト・チャイルドが自分と向き合う本」に、小さな頃の自分に声をかけてあげるワークがあります。今の自分が、当時の苦しんでいる小さな自分に「辛かったね」と声をかけてあげるのです。
よくメンバー(事業所の利用者)が言うのですが、「世の中に大変な人なんていっぱいいる。自分の辛さなんて、その人たちに比べれば甘えでしかない。」
でも、私は彼らが、当時の苦しんでいる小さな自分に優しい声をかけてあげることを望んでいます。なぜなら苦しみは誰かと比べるものではないのです。周りも苦しい。自分も苦しい。それで良いと思っています。自分が否定してしまったら、当時の小さな自分が悲しすぎる。
この記事を読んでくださったあなたにも、あの時の自分に声をかけてあげてほしいのです。
少しでも心が軽くなりますようにと、思いながら書いている私です。
はまだ